ザ・狼狽

恐怖は、まだ、終わってなかった。




朝、いつものように自転車で職場へ行く。
到着するや否や、職場の中から“あの音”が鈍く低い音で鳴り響いた。





「ウオォォォォォォォォォォォォォォォォン」







えっ、まさかサイレン!?






ウソだろ!?いや、確かにこれはサイレンの音に他ならぬ。
やべえ、こりゃイカン、早く中に入らなきゃと慌てて事務室に飛び込む。
すると、中には見知らぬおじさんが2人ほどいる。
オオ、彼らもサイレンの音を聞いてとっさにここに避難したのに違いない、しばらくはここにいたほうが安全だよと思いながら席に着く。



この後、おじさんから、信じられない言葉が!








「あ、お世話になります。今、火災報知器のサイレンとベルの確認をしています。」




なぁんや。ま、そりゃ、そうよな。


そこからはいつもの日常。