カラスVSカナリア

カンのいい方はタイトルで言わんとするところがおわかりだろうが。


まあ、いうまでもなくカラスなんてのはごみを散らかしたり、
やれ屋根にとまった家から死人がでるとか、
やれ魔女が飼っているだとか、
黒い体色といい、とかく不吉なイメージばかりが目につく。
挙句の果てには人様に向かってあほーあほーなんて辱めやがんの。



そこへ持ってくるとカナリアなんてのはね、そりゃあ上品で神秘的な黄色に、
聴くものをうっとりさせる歌声と、あの可愛らしいルックス。
近年では毒ガス感知の役割もするなんてこともありましたっけか。




「おいおい、こいつはいったい何の話してんだ」





まあまあ、続きがあるの。


で、どうみてもとうていカナリアには敵わないカラスだが、
実は神の遣いとしての一面がある。
ギリシャ神話のカラス座なんてのもしかり。
日本にも『古事記』、『日本書紀』なんかに、即位前の神武天皇の東征の際、
遭難した一行を神の遣いとして大和へ導き、やがて神武天皇は大和平定を果たす、なんて話も。
で、そのときのカラスを「八咫鴉(ヤタガラス)」というそうな。



で、本題に。




その八咫鴉が、今夜、日本を救うべく、ピッチに舞い降りるのです。




「ん?ピッチって言ったね?いま。」





そうなんです。我らがサッカー日本代表が、日本時間午前3時半過ぎに、
いよいよブラジルと対戦するんです。
日本代表ユニフォームの胸にはヤタガラスのエンブレムが、ありますね。はい。
今夜日本代表を勝利へ導こうというんです。
冒頭のカナリアってのは、そのユニフォームの色から、
カナリア軍団
と称されるブラジル代表のことです。


なんでも主力を温存するらしいとの情報もあるが、世界最強軍団に変わりはなし。


苦しいアル〜。


現実的には勝つのは到底困難ですが、96年アトランタオリンピック
マイアミの奇跡」の再現を祈るしかないですね。あれは衝撃でした。


大丈夫。日本代表には二人の神がいます。


一人はジーコ監督。その類まれなるプレーから「神様」と呼ばれています。


「笑いたければ笑ってかまわないが、我々は勝つつもりでいる。」


とブラジル人の報道陣にコメントをしています。そうなんです。本気なんです。


もう一人は、守護神、川口。「マイアミの奇跡」の主役。
何でも彼は一年に一回だけ神がかりのセーブを連発する試合があるとか。
もう、今夜やるしかありませんよね。


文字通り、神頼み。


「ケルンの奇跡」を信じましょう。


う〜ん、やけに他力本願になっちゃったね。