覚悟はしていたが。
やっとかめにドラえもんを見る。
しかしそこにかつてのドラえもんはなかった。
声も違えば微妙に絵も違う。
主題歌を唄っていたお姉さんの声が聞こえない。
しばらく考えてみる。
きっと、今日日の少年少女はたかだか数年しかドラ歴がない。
よって今のドラえもんを見てもさほどの抵抗はないのだろう。
「あ、ちょっと変わった」
ぐらいにしか感じぬのだろう。
しかし!だ。
ぼかぁこの新しいドラえもんをおいそれと簡単に受け入れるには、
もう年をとりすぎてしまった。
以前のドラえもんを見すぎてしまったのだ!
思えば東京プリンやゆずが主題歌を唄っているぐらいから、この大粛清は
始まっていたのかもしれぬ。
われわれの知るドラえもんは、ここにはもう、いなかった。