14の頃の隙だらけの僕

こんなこと書くもんじゃないとは思うけど。
本日一番強く感じたことゆえご了承のほど。





刑法の授業にて。




プールでおぼれてる子供を、集まってた人たちは助けなかった。
結果その子供は溺れ死んだ。
このとき傍観しとった人は犯罪者になるか―





この話を聞いて、思わずドキッとした。
封印していた記憶がフッと蘇る。




あれは中3の写生大会。
大型連休前のぽかぽか陽気の土曜日の朝。


始まってから1、2時間が経った頃か。
河川敷でピカソもびっくりの絵を描いていたとき。
筆が踊る。調子がいい。




そのとき―




俄かに周囲がいろめきたつ。


何事かと前を見やると、川上より、人が、流されているではないか。
思わず我が目を疑う。


川といってもけっこうでかい。なんせかつては天然の砦とも評された世に名高い長良川である。水量も多けりゃ深いし流れも速い。無論自分には成すすべなどあろうはずもない。周りの人も又しかり。先生方ですら大声で橋の柱につかまれとか叫ぶのが精一杯である。当時ケータイなんてもんはありゃしないから生徒の何人かが走って最寄の駐在所へ通報に行く。わずか1分あるかどうかの出来事。溺れた人はまるで材木かなんかであるかのように結局川下へ流れていってしまった。



10日後くらいに、河口付近で遺体で発見の新聞記事を見つける。



授業でもやってたが、見てた人には当然法的に罪には問われない。
しかし。しかし。
目の前で苦しむ人がいること、そして赤子同然に何もできぬ自分がいることが、余りにも辛く、苦しいわけ。
法で裁けるか、とかじゃあないんだって。


そんなことをずっと考えてて複雑な気持ちのまま授業が終わる。